プロダクトマネジメントの現場においては、ユーザーから取得したアンケートや、お客さまからの声など様々な場面で、自由記述の意見を収集することがあると思います。
自由記述の回答はそのままでは集計が困難なため、でてくる意見をいくつか同じ意味合いでラベリングやグルーピングし、似たような選択肢にするアフターコーディングと呼ぶ作業を行い、それぞれの回答の選択肢を数えて集計していました。全ての回答を読み、繰り返し出現する語句やフレーズに注目し、テーマを抽出するオープンコーディングや、事前に設定したテーマやカテゴリに基づいて、回答を分類するアプリオリコードなど、フリー回答のテーマに注目して集計する方法や、KJ法など様々な手法が多くありますがどれも時間を要する作業です。
ChatGPTに対して(もちろん社外秘の情報などは、適切な環境で実行してくださいね)「フリー回答をテーマ別に分類して」や、「フリー回答をテーマ別に分類し頻出単語が多い順に並び替えて」など指示してあげれば、数分で膨大な量のフリー回答を、テーマ別に集計することができます。ちなみに指示するときは、CSVをアップロードする方法もありますが、フリー回答をそれぞれクオテーションでくくり、カンマ区切りにして貼り付ける方が楽です。 ChatGPTは回答数の集計などはやや苦手なため、集計したあとの数が間違っていることもありますが大局を掴むのにはとても役に立ちます。 特にGPT-4は、複雑な自然言語処理タスクにおいて非常に高い精度を持っているため、筆者も数千件のフリー回答を実際に集計してみましたが、変な集計結果が返ってくることは有りませんでした。
プロダクトマネジメントにおける調査では、集計に時間をかけるべきではなく、得られた結果からユーザーが直面している課題はなにか?取り組むべきものはなにか?のインサイトをだすことに力を割くべきです。AIを使って業務を効率化できる部分は積極的に取り入れていくべきだなと思います。是非フリー回答を集計する機会があれば試してみてください。