企画の相談を受ける際に、「◯◯をやりたい」、「◯◯を作ります」といったHOWから入る方がいらっしゃいます。
もちろんクリエイティブなことですし、これを作りたいという熱量はとても大事です。
ただ企画を深ぼってみると、なぜその課題を選択したのか?そのソリューションとして今回の企画が正しいのか?がブレていることがよくあります。
今日は企画者として大事な「問いの立て方」について思うことを書いていこうかなと思います。
正しい問いを立てろ
そもそも「問いをたてろ」ってなんでしょうね?この業界ではISSUEとも言われますが、問いとは解決したい課題の問題提起と思ってもらえれば良いと思います。
名著ISSUEからはじめよにおいて
実は問題解決において大切なのは、解決先の質ではなく、そもそもの”問題設定(問いの設定)”にある。世の中にある「問題かも知れない」と言われていることの殆どは、実はビジネス・研究上で本当に取り組む必要のある問題ではない。
と書かれているように、問題解決に取り組む前に、そもそも解こうとしている問題自体間違っていませんか?それを解決するとインパクトがあるのですか?を示しています。
企画とは、問いに対して仮説を練る仕事
じゃあなんで問いが大事か?というと、我々企画者(それがビジネスでもプロダクトでも)は、日々無数にある様々な課題に対して、何を解決するか、解決するための仮説は何か?という事を考える仕事だからです。
達成したい目標や、KPI、実現したい理想のプロダクト体験に対して、現状と比較した時に何が原因か?の仮説を考えます。それは大なり小なり様々な粒度で仮説はできると思いますが、その仮説を解決すべきなのか?の指針になるのが問いです。
企画者、もちろん開発者も交えたチームのリソースは有限です。そして私達は事業会社である以上事業成長に直結する仕事を生み出さなくてはいけません。
シニアマネージャーや経営レイヤーとしては、如何にインパクトのある仕事にリソースを割くことができるか、常にそれだけを考えています。
そんな時にソリューションありきの企画を持ってこられると、それをやるべきなのか?の判断に迷ってしまいます。問いの大事さ・重要さをまず理解してもらい、そのうえで解決する企画を提示するほうがよっぽどスマートです。
企画の精度をあげるために
最後に企画の精度をあげるための考え方を紹介します。
これは良い問いであると自信をもって言えるようにするために、様々な角度から手を動かし分析し、問いを評価します。
データ分析やユーザーへのインタビューを通じて、問いの仮説が正しいか?を立証するようにしてください。
繰り返し検証していく中で、仮説自体が骨太になり正しい問いがたてられるようになってくると思います。
余談
問いの重要性を書き殴ってみた後に手のひらをかえますが、必ずしも問題解決型思考でなくてもよいのです。企画においては直感・必ずやるべきだと理屈ではないシーンがあります。そんな時に問いがどうとかで悩む必要はありません。ビジネスにおいて直感は重要なこともあります、上手く問いを立てるシーンと企画の熱量だけで突破するシーンを組み合わせてほしいなと思います。
今日は正しい問いについて思うことを書いてみました。ご参考になれば幸いです。