中国発ECアプリTemuとは
「拼多多(Pinduoduo)」傘下の越境EC「Temu」(ティームーと呼びます)は、2022年9月にサービスインした格安ショッピングができるECサービスでアメリカ向けにビジネスをスタートしました。中国発のネット通販ならではの底値の商品を物価高の米国の買い物客に提供しようとしているサービスで、Amazonの豊富な品揃えと Sheinの格安さをミックスしたビジネスモデルです。
アメリカで流行り出していると聞き、実際にインストールして触ってみました!
Temuのダウンロード数と戦略
調べてみると2月23日時点で、累計ダウンロード数は4000万を超えAmazonやSHEINを抜いてStoreのランキングでも一位に。Temuは新たな市場を開拓し続けており、カナダ進出を発表した後、3月13日にオーストラリアとニュージーランドで正式にサービスを開始する予定と発表がありました。今後欧州などでのサービス提供も計画しているそうです。
Temuが急上昇した背景としては、親会社であるPinduoduoのサプライチェーンを活用した安値という価値提供を多額のマーケティングコストを費やして訴求したからではないかと予想できます。特にソーシャルメディアにおける広告に注力し、メタのさまざまなプラットフォームにおいて1月だけでも8900以上の広告を展開したとのことで、超低価格の商品を広告に出してユーザー獲得したみたいですね。
このあたりSHEINを意識した空中戦勝負かな〜と。
Temuのストア画面
Sheinをだいぶ意識しているスクリーンショットだなというのが最初の印象です。まだ日本では利用できない(配送できない)ため評価はあまりありません。
インストール後のpush許可画面
Temuのpush通知画面は、配送状況がわかることをイラストを使って訴求しています。どんな通知が来るのかわからない状態なのでこれは良い見せ方だな〜
Temuのホーム画面
とにかく目立つのはセールで安いこと、格安時間は24時間と制限をUIで目立たせているのが印象的です。この辺りはSHEINなど格安提供サービスに近い設計ですが、パステルカラーで整理されてるのでUIの五月蠅さはそこまでない印象でした。
ナビゲーションバーは、セールや商品を紹介するホーム、商品検索、マイページ、カートですがカートのアテンションが強いのはあまりみないので参考になります。
スクロールするとカテゴリ別に商品を訴求。ターゲットが若者向けなこともあってフォントサイズは小さめで情報量を多く入れ込む設計な気がしますね。商品画像と値段、そして何割引なのかを目立たせているな〜と言った印象。
商品ラインナップは本当に豊富で洋服から家電、日用品からとにかくなんでもある感じでAmazon意識されているなあと。
会員登録とセールクーポン訴求
会員登録はシンプルな形。今回はGoogleで登録しました。
登録自体はすぐ終わります。(住所やクレジットカード不要の設計)買う時に情報を取れば良いよねの思想で僕は好きです。登録すると割引クーポンが付与されるのでデメリットを感じることも少ないです。
このクーポンやセールをひたすらばら撒いて、まず買ってもらう誘導を作るのはSHEINとも近いですね。アプリの課金ハードルは最初に少額でもお金を落としてもらうところなので、この設計は強い。
まとめ
実際に商品を購入することはできないのであくまでアプリを触った感じですが、掘り出し物を探す感じに近いUI/UXであること、商品量の多さとセール・クーポンの多さからちょっと買ってみようの設計は勉強になりました。
日本に来るのはいつかわからないですが、上陸時はSHEINと同じブームが来る予感…